電動ママチャリで回るおばちゃん一人旅『とんでもない事態』
大阪から再三のメール
こんにちは、たき子です。
電動ママチャリによるおばちゃん一人旅の続きです。
【『北九州市通過編』の記事はこちら】
五島列島へ行くため大阪からフェリーで新門司港へ着き、博多港へと向かっているところまででした。
36℃の炎天下の中、街中をやっと過ぎ、ようやく海岸近くまで来た時、メールの着信に気づきました。

メールの送り人は、母がお世話になっている介護サービスのケアマネさんから。
「本日訪問介護に伺ったところ、お母さまが立てないと言っていますので外科を受信しますね」
という内容でした。
立てない?
数日前に実家を訪れた時は
一人で元気にうどん屋に
行って帰ってきてたんだけど
たき子の母は近所で一人暮らししています。
認知症で、足腰も弱っているとはいえ、一人でなんとか出歩けます。
週5で訪問介護に来てもらっており、ヘルパーさんは、掃除洗濯食事の他に病院への付き添いもしてくださるのです。
いったい何があったんだろう
ヤバイ予感しかしませんが、気になりつつも、先へと走ります。
途中の道の駅で、

生きた泳ぐイカを見て、美味しそうだ〜などと思いながら晩ご飯を調達していると、次の連絡が来ました。

「外科でレントゲンを撮ってもらいましたが異常は見当たりません。ですが痛がるのでMRIを撮るため今から整形外科○○病院を受診しますね」
ああ〜!
なんて有り難い〜!
何から何までヘルパーさん様々です。
そして、古墳などを通り過ぎ、この日の宿に着こうとした時、再度メールが入りました。

骨折だった!
「右足股関節の骨折でした。このまま入院になります。来週手術予定です。手続き等あるので何時ごろ来れますか?」
骨折?入院?手術!?
。。。。。。。。
。。。。。。。。
何時ごろ来れるかって?
ムリです、不可能です。
逆立ちしても今日明日には大阪へはたどり着けません。。。。
そこでメールのやり取りをやめて、ケアマネさんに電話しました。
旅行中だと言うとケアマネさんはしばし絶句。
さらに帰阪予定を正直に告白。
約3週間後だと言うと「海外ですか?」と聞かれました。
イエ、海外ではありません。。。
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もうね、考えもせず反射的に言ってましたよ。
「すみません、すぐには帰れません。兄に来させます!単身赴任で東京ですけど。兄が無理なら兄嫁に来てもらうよう頼みます」
そして、とりあえずその日は息子に様子を見に行ってもらうよう頼み、未成年では入院手続きや手術の同意書記入ができないため(母本人では認知症のため無理)翌日にでも兄か兄嫁に行ってもらうよう頼んだのでした。
帰らないのか?お前!
旅行先に向かう最中のこの事態、たき子どんだけ日頃の行いが悪いんだか!
だけど、そこから回れ右して帰阪。。。。。しませんでした。
そのまま予定通りその日の宿に向かったのです。
ひっどい娘ですよね!!
ブーイングは甘受します。
冷たい娘だわ。
確かに今から新門司港に戻ったとて出港には間に合わないし、次の日に帰るとしてもキャンセル待ちが取れるかどうかもわかりません。
けど、手術の同意書にも手術そのものにも間に合わなくても取りあえず帰るべきなのでしょう。
生死をさ迷うような状態ならもちろん帰るし、それがもし母でなく息子ならナナハンを乗り捨てて飛行機でも何でも使って最短で帰るけど。
生死をさ迷っているわけではない、そして兄夫婦に託してもバチは当たらないはず、と冷静に判断したのでした。
兄嫁の好意に甘えることにする
そして到着したその日の宿は福岡県福津市にある『吉田屋』。

玄界灘に面した年季の入った民宿です。

道の駅で買った福岡名物『とりめし』とゴーヤの卵とじを食べ、

微妙な気分で九州上陸一日目を過ごしたのでした。

その後の経過ですが、兄は直ぐには東京から帰れず、西宮に住む兄嫁が来て手続きなどをしてくれました。
兄嫁は、
「これまで母の事をたき子一人に任せきりにして申し訳なかったと思っているから、これまでのお詫びと言ってはなんだけど気にせずに旅行を楽しんでね」
と言ってくれました。
そう、実は兄嫁は特別な理由もないにも関わらず、もう8年も母の所に顔を見せることもないし、連絡もしてこなかったのでした。
兄も数年前に一度だけ正月に顔を見せましたが、母のことで私に気遣うことは一切ありませんでした。
このため、たき子は兄夫婦はいないものとして考えていたんですよね。
正直、二人を非難したい気持ちもありました。
でも、今回の兄嫁の言葉で、これまでのわだかまりが溶けてきています。
これを機にというのもなんですが、できればこれからは、昔のような親戚付き合いを取り戻せればいいなと思います。
甘じょっぱい五島の海
母の股関節の骨折というのは、骨密度が低くなった高齢者にはよくあることで、知らない間に骨折していることが多いのだそうです。
そして、高齢者の寝たきりのきっかけになることが多いのだそうです。
とすると、本当に大変なのは退院後なのかもしれません。
五島列島は明日、台風が接近する予定です。
台風のような先々の不安を抱えながら、それでもあまりにも美しい今日の五島の海を甘じょっぱい気持ちで眺めるたき子でした。
五島列島 福江島の高浜ビーチ
今日は少し深刻な内容になってしまいました(^o^;
明日からは本来の旅日誌に戻りたいと思いますので、次回またよければ覗きにきてくださいね〜(^^ゞ
この他の電チャリ一人旅2019夏の記事はこちら
【食いしんぼの街・博多で食いだめ】
【五島列島①福江島の教会】
【五島列島②福江島の海】
【五島列島③福江島・荒川温泉の宿】
【五島列島④福江島・大瀬崎灯台とルルドの教会】
【五島列島⑤奈留島へ】
【五島列島⑥中通島の教会巡り】
【五島列島⑦中通島グルメと宿】
【五島列島⑧中通島の自然】
【ただいま博多・前編】
【ただいま博多・後編】
【再び北九州通過】
【最終回・関門界隈】
こんにちは、たき子です。
電動ママチャリによるおばちゃん一人旅の続きです。
【『北九州市通過編』の記事はこちら】
五島列島へ行くため大阪からフェリーで新門司港へ着き、博多港へと向かっているところまででした。
36℃の炎天下の中、街中をやっと過ぎ、ようやく海岸近くまで来た時、メールの着信に気づきました。
メールの送り人は、母がお世話になっている介護サービスのケアマネさんから。
「本日訪問介護に伺ったところ、お母さまが立てないと言っていますので外科を受信しますね」
という内容でした。
立てない?
数日前に実家を訪れた時は
一人で元気にうどん屋に
行って帰ってきてたんだけど
たき子の母は近所で一人暮らししています。
認知症で、足腰も弱っているとはいえ、一人でなんとか出歩けます。
週5で訪問介護に来てもらっており、ヘルパーさんは、掃除洗濯食事の他に病院への付き添いもしてくださるのです。
いったい何があったんだろう
ヤバイ予感しかしませんが、気になりつつも、先へと走ります。
途中の道の駅で、
生きた泳ぐイカを見て、美味しそうだ〜などと思いながら晩ご飯を調達していると、次の連絡が来ました。
「外科でレントゲンを撮ってもらいましたが異常は見当たりません。ですが痛がるのでMRIを撮るため今から整形外科○○病院を受診しますね」
ああ〜!
なんて有り難い〜!
何から何までヘルパーさん様々です。
そして、古墳などを通り過ぎ、この日の宿に着こうとした時、再度メールが入りました。
骨折だった!
「右足股関節の骨折でした。このまま入院になります。来週手術予定です。手続き等あるので何時ごろ来れますか?」
骨折?入院?手術!?
。。。。。。。。
。。。。。。。。
何時ごろ来れるかって?
ムリです、不可能です。
逆立ちしても今日明日には大阪へはたどり着けません。。。。
そこでメールのやり取りをやめて、ケアマネさんに電話しました。
旅行中だと言うとケアマネさんはしばし絶句。
さらに帰阪予定を正直に告白。
約3週間後だと言うと「海外ですか?」と聞かれました。
イエ、海外ではありません。。。
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もうね、考えもせず反射的に言ってましたよ。
「すみません、すぐには帰れません。兄に来させます!単身赴任で東京ですけど。兄が無理なら兄嫁に来てもらうよう頼みます」
そして、とりあえずその日は息子に様子を見に行ってもらうよう頼み、未成年では入院手続きや手術の同意書記入ができないため(母本人では認知症のため無理)翌日にでも兄か兄嫁に行ってもらうよう頼んだのでした。
帰らないのか?お前!
旅行先に向かう最中のこの事態、たき子どんだけ日頃の行いが悪いんだか!
だけど、そこから回れ右して帰阪。。。。。しませんでした。
そのまま予定通りその日の宿に向かったのです。
ひっどい娘ですよね!!
ブーイングは甘受します。
冷たい娘だわ。
確かに今から新門司港に戻ったとて出港には間に合わないし、次の日に帰るとしてもキャンセル待ちが取れるかどうかもわかりません。
けど、手術の同意書にも手術そのものにも間に合わなくても取りあえず帰るべきなのでしょう。
生死をさ迷うような状態ならもちろん帰るし、それがもし母でなく息子ならナナハンを乗り捨てて飛行機でも何でも使って最短で帰るけど。
生死をさ迷っているわけではない、そして兄夫婦に託してもバチは当たらないはず、と冷静に判断したのでした。
兄嫁の好意に甘えることにする
そして到着したその日の宿は福岡県福津市にある『吉田屋』。
玄界灘に面した年季の入った民宿です。
道の駅で買った福岡名物『とりめし』とゴーヤの卵とじを食べ、
微妙な気分で九州上陸一日目を過ごしたのでした。
その後の経過ですが、兄は直ぐには東京から帰れず、西宮に住む兄嫁が来て手続きなどをしてくれました。
兄嫁は、
「これまで母の事をたき子一人に任せきりにして申し訳なかったと思っているから、これまでのお詫びと言ってはなんだけど気にせずに旅行を楽しんでね」
と言ってくれました。
そう、実は兄嫁は特別な理由もないにも関わらず、もう8年も母の所に顔を見せることもないし、連絡もしてこなかったのでした。
兄も数年前に一度だけ正月に顔を見せましたが、母のことで私に気遣うことは一切ありませんでした。
このため、たき子は兄夫婦はいないものとして考えていたんですよね。
正直、二人を非難したい気持ちもありました。
でも、今回の兄嫁の言葉で、これまでのわだかまりが溶けてきています。
これを機にというのもなんですが、できればこれからは、昔のような親戚付き合いを取り戻せればいいなと思います。
甘じょっぱい五島の海
母の股関節の骨折というのは、骨密度が低くなった高齢者にはよくあることで、知らない間に骨折していることが多いのだそうです。
そして、高齢者の寝たきりのきっかけになることが多いのだそうです。
とすると、本当に大変なのは退院後なのかもしれません。
五島列島は明日、台風が接近する予定です。
台風のような先々の不安を抱えながら、それでもあまりにも美しい今日の五島の海を甘じょっぱい気持ちで眺めるたき子でした。
五島列島 福江島の高浜ビーチ
今日は少し深刻な内容になってしまいました(^o^;
明日からは本来の旅日誌に戻りたいと思いますので、次回またよければ覗きにきてくださいね〜(^^ゞ
この他の電チャリ一人旅2019夏の記事はこちら
【食いしんぼの街・博多で食いだめ】
【五島列島①福江島の教会】
【五島列島②福江島の海】
【五島列島③福江島・荒川温泉の宿】
【五島列島④福江島・大瀬崎灯台とルルドの教会】
【五島列島⑤奈留島へ】
【五島列島⑥中通島の教会巡り】
【五島列島⑦中通島グルメと宿】
【五島列島⑧中通島の自然】
【ただいま博多・前編】
【ただいま博多・後編】
【再び北九州通過】
【最終回・関門界隈】