おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

ふっくらツヤツヤ!無駄が出なくて簡単な『黒豆の煮物』

土井善晴さんのご両親のレシピ

こんにちは、たき子です。

おせち料理も、最近はあまり手作りしていません。
黒豆』『きんとん』『煮しめ』そして『お雑煮』ぐらいです。
あとは数の子を戻して、カマボコと伊達巻を切るだけ。

黒豆は好きなので、これまでいろいろな方法を試してきました。



一昼夜煮た豆を、徐々に濃い砂糖水につけて3日位かけて味を含ませるという超手間のかかるやり方や、逆に圧力鍋で一気に作る時短のやり方なども。

いろいろ試した結果、行き着いたのは、土井勝さんのレシピを奥さまの土井信子さんが2009年に新聞で紹介したレシピでした。



そう、ご存じ料理研究家土井善晴さんのご両親なんですね。


簡単で無駄ができない

このレシピの特徴は、本来は豆が柔らかくなってから加えるべき調味料を後からではなく、先に豆を戻す汁として使うこと。

調味料を入れてから加熱すると、それ以上豆が軟らかくならないというのが豆の煮方の定石でしたから、最初は半信半疑だったんです。

だけど、いや~ビックリ!
めっちゃうまくできるんですよね~!
しかも簡単♪

それに、豆が無駄になりません。
従来のやり方で黒豆を一晩水につけて戻すと、何割かは皮が破けていて、捨てないといけません。

破れててもええやん、と思ってそのまま炊くと崩れて汁が濁って結局出来映えが悪くなるだけだから、泣く泣く捨てるしかないんです。

これが、もったいなくて。
100gで500円ほどする高い丹波の黒豆を捨てるなんて!

そう、他の地方ではどんな豆を使うかよくわからないのですが、関西では黒豆といえば丹波の黒豆なんです。



高い4Lサイズの黒豆ならさらに高価です。

でも、土井さんのレシピなら一粒も無駄にせず炊きあげられるんです♥


レシピ『黒豆の煮物』



 講師:土井信子さん
 ※写真はブログ主によるものです

材料

 黒豆(乾) 150g
 砂糖  125g
 塩   小さじ1/2~1
 醤油  25ml
 水   5カップ
 (重曹    小さじ1/4)
 錆びた釘5本位

作り方

①黒豆はざっと洗い、ザルにあげる。
釘はざっと洗い、さらしやガーゼの袋に入れて口をくくる。

②厚手の大鍋に水を入れ、煮たてば黒豆以外の材料を入れて火をとめ、黒豆を入れてフタをし、一晩おく(4~5時間以上)。





③鍋を中火にかけ、アクが出たらキレイにすくいとる。



④さし水100mlを加え、すぐに再び煮たつので再びさし水100mlを加える。



さし水は“びっくり水”とも呼ばれ、豆にしわが寄りにくくするために行います。

⑤落しブタをし、さらにきせブタ(なべのフタ)をして、吹きこぼれないようごく弱火で7~8時間煮る。



豆が静かに踊る位の火加減です。
この間鍋のフタはあけません。

⑥豆がふっくらし、煮汁がヒタヒタ位なれば、豆を一粒縦につまみ、親指と人差し指ではさんでみる。



豆が座布団に座るように弾力があったら煮あがっています。
豆がぴゅんと皮から飛び出してしまうようならまだ硬いので、再び煮ます。
煮汁が減っていればお湯をさします。

⑦煮あがれば火を止め、おとしブタと鍋のフタをし、釘も入れたまま一昼夜おいて味をじゅうぶん含ませれば完成です。



保存は冷蔵庫。

煮あがった段階では味も含んでおらず、色も薄かったりしますが、置いておけば色も味ものってきます。
また、多少寄っていたシワも、伸びてきますので、29日位に煮るとお正月にちょうどよくなります。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
フタは開けるべからず

重曹はなくても良いとの事。

私は重曹は入れますが、は入れていません。
入れなくても、黒く煮あがっているので、特になくても良いような気がします。

土井善晴さんのレシピも、調味料の分量も同じですし、ほぼ同じです。
ただ、ご両親のレシピには、

「煮ている途中にフタをあけてはいけない」

というポイントがあります。
途中でフタを開けると豆が硬くなるそうで、このため、私はご両親のレシピで作っています。

フタを開けられないから強化ガラスのフタがあれば作りやすいですよ~♪

火加減の調整は土井善晴さんのやり方が参考になります。
コンロに焼き網を置いてその上に鍋を置くやり方です。





私は愛用の灯油ストーブで作っています♥



このレシピは一般的に紹介されているものを分量を半分にして乗せましたが、私自身はもう少し塩分が少ないほうが好きなので、醤油と塩の量をこの半分位にしています。

黒豆って、元々はシワが寄っているものらしく、シワが寄っている黒豆はふっくら感は少ないけど、その分モチモチしていたりして、それはそれでおいしいんですよね~♪

甘味も塩味もふっくら加減も、それぞれの家の味で我が家のお正月を過ごせばいいですよね。

完成した豆は今朝、煮沸したビンに入れました。
元旦にはちょうどよくなっているはず。

お屠蘇飲んで豆つまむ。
日本のお正月、大好きです♥