おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

初夏の味 実山椒のアク抜き

たまらない刺激 初夏の実山椒
こんにちは、たき子です。

初夏になると八百屋に出回るのが山椒の実
らっきょうに押されて影は薄いけど、生の山椒の実の鮮やかな緑を見かけると、今年も出会えた、と嬉しくなります。

   

ピリッとした他の香辛料では味わえない圧倒的な鮮烈な香りと刺激が大好き。

よく、鰻の蒲焼きやブリの照り焼きに山椒の粉をかけますよね。

私はよくサバの水煮缶詰を食べるのですが、サバに醤油と山椒の粉をかけて食べるとサバの臭みも消えるしぼんやりした味が引き締まって、なかなかイケます。

七味唐辛子にも粉山椒を足しています。
最初から山椒は入っていますが、粉山椒を足すことでワンランクアップ♪

山椒の粉も美味しいけど、生は格別です。
けど、生の実山椒、そのままじゃアクが強くて渋味が勝ってしまいます。

アク抜きなんて難しそう…と敬遠されがちですが、一言で言えば茹でて水にさらすだけ。

一度アク抜きしておけば冷凍で何ヵ月も持つんです。

(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});

『実山椒のアク抜き』

①ボールに入れた水で実山椒を振り洗いし、虫や汚れを取り除く。



②大きな枝から実をはずし、湯を沸かし茹でる。



自家製ぬか漬けを作っている場合は、1~2分位でぬか漬け分を取ります。

料理に使う時は7分位。
食べて固さを確かめて下さい。

③たっぷりの水を時々替えながら2時間位さらせば完成です。
食べてみて、アクが残っている場合はさらす時間を長くして下さい。
(今回私は4時間さらしました)




冷凍は、水をよく切り保存袋に。



肉とか魚のような冷凍焼けは、気になりません。
半年位もつと言われていますが、私は、去年の6月に冷凍しておいたものを今年の5月まで約1年間ちょこちょこ使いました。

明日はこのアク抜きして冷凍しておいた実山椒で、ちりめん山椒の作り方をご紹介させてもらいますね♪

ちりめん山椒のレシピはこちら


ここにも初夏が クチナシ

今年も、マンションの玄関先にあるクチナシが咲きました。



初夏はクチナシ、秋はキンモクセイ
思わず立ち止まって深呼吸。
山も海もない都会ですが、季節を感じさせてくれる草木はちゃんとあるんです。

実山椒のアク抜きは、手順は簡単ですが、最初の洗いと枝はずしに手間がかかります。

でも、人生も半世紀を超えると、来年の6月にも、このクチナシの香りを嗅げるかな、とか、ちりめん山椒を作れるかな、とか思ってしまいます。

日々の生活の中でも、季節の物に触れる時に特にその思いを強く感じ、季節の行事、食べ物を大事にしたいという思いは強くなってきました。

普段は「あと何年生きられるか」とか考えていないのに、それが「あと何回食べられるか」になると寿命をリアルに感じるせいでしょうか。

年配の方からすると、50過ぎなんてまだまだ若いやん、と言われそうですが、いつ何が起こるかわからないのが人生、じゃあないですか。

だからこそ、ちょっとばかし面倒でも、せっせと初夏の手仕事にいそしむ今日この頃なんです。