おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

十三夜の慈味あふれるシンプル和食『衣かつぎ』

夕べは十三夜

こんにちは、たき子です。

昨日、2017年11月1日は、2017年の十三夜(十三夜)だったってご存じでしたか?

十三夜とは、十五夜に次いで月の美しいとされる夜で、旧暦のお月見はこの日なのだそうです。 



私は、ぜんっぜん知りませんでした。
お月さん、見逃して残念~(泣)。
夕べのお月さま、キレイだったそうですね。


“衣(きぬ)かつぎ”とは

十三夜だったとは知らなかった私ですが、昨日の夕飯にタイミング良く『衣(きぬ)かつぎ』を作ったので、ご紹介させていただきたいと思います。

衣(きぬ)かつぎ』。
地味な料理なので、若い人は知らない人が多いかもしれません。
小芋(里芋)を皮つきのまま蒸し、塩や田楽味噌をつけて食べる料理です。



平安時代などでは、身分の高い女性は顔を隠すために着物を頭からかぶって外出する習慣で、その姿を“衣かづき”と呼んだのだそうです。
その“かづき”が“かつぎ”に変化して“衣かつぎ”。

そして、小芋の皮をむかずに提供する姿を、衣をかぶった女性の姿になぞらえて“衣(きぬ)かつぎ”と呼ばれることになったそうです。

小芋だから、十三夜にちょうどいいと思いましたが、十三夜にお供えするのは枝豆なのだそうです。
小芋十五夜ですものね。

 惜しい!

惜しくない?
まあ、細かいことは言いっこナシということで、おおらかな気持ちで、ひとつよろしくお願いします(笑)。

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レシピ『衣(きぬ)かつぎ』




材料

 小芋(小ぶりの物)     適量
 塩または田楽味噌など  適量

作り方

①小芋は流水でキレイに洗う。
皮をむいてはいけないので、スポンジなどを使って洗う場合は優しくこすって下さい。
私は指の腹で強目にこすり洗いしています。

この、洗う作業が一番が大変。
小さくていっぱいあるから。
でも、これを乗り越えれば後は楽勝だから頑張りまーす!

②小芋のヘタのほうを、



少しだけ切り落とします。



③これで下処理終了!



とっておきの調理器具セイロ登場~。

悩んでセイロを買ったいきさつはこちら

小芋を並べて中強火で約10分蒸します。



④つまようじが、スーッと通るぐらい柔らかくなれば完成です。



本来は、小芋の1/3ほどの部分の周囲を、ぐるりと浅く切り込みを入れて蒸すらしいです。
蒸し上がってから1/3部分の皮をむき、帽子を被ったドングリのようにするとオシャレなんですよね。

私は切り込みを入れず切り落としてます。
時間がなかったんだもん。
いいんよ、家庭料理なんだから(言い訳)。


食べ方は

指で押し出すようにつまむと小芋の中身がムニュっと出てきます。



これに、チョンチョンと田楽味噌をつけていただきます。 




日本酒の肴に最高

冷めてもおいしいですが、温もりの残るうちは特にねっとりしていて格別!
蒸してから食事まで時間を置く場合は、ぜひ蒸したてをつまみ食いしちゃいましょう~♪

今回はセイロを使いましたが、もちろん、普通の蒸し器でOKです。

でも、セイロいいですよ~。
めっちゃ使い勝手がいいです♥
布巾がいらないし、食材がべっちょりしない!

これからの季節、セイロでどんどん蒸し蒸しして遊ぼうっと♪

脱線しましたが、この“衣かつぎ”、小さい小芋をキレイに洗って蒸すだけの、いたってシンプルな料理ですが、日本酒の肴に最高なんだ、コレが!

小芋の土の香り、ねっとりした甘味が魅惑的♥


余れば冷凍を

余れば、皮からツルンと出してしまって、保存袋に入れて冷凍しておけば、煮物や豚汁の具に重宝します。



直径2㎝ほどの可愛らしい小芋が手に入れば(安いし)、ぜひ作ってみて下さいね~♪