おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

沼島で鱧鍋 & 祭 女3人小旅行 中編

淡路島上陸
 玉ねぎ畑を抜けて土生港へ

沼島女3人小旅行①の続き



こんにちは、たき子です。

淡路ジェノバラインで淡路島の岩屋へ上陸した女3人。
迎えを頼んでおいたタクシーでレンタカーの営業所へ。

岩屋はタクシー乗り場があり、迎えを頼まなくても大丈夫だったかも。

タクシーの運転手さんによると、今日は明石海峡公園が無料入園日なのだとか。

明石海峡公園といえば、ちょうど岩屋港とレンタカーのある大磯の中間地点です。

それを聞いてちょっと不安が頭をよぎります。
今は道路も混んでないけど、帰りは大丈夫かな?

そうこうしているうちに、タクシーは10分足らずで大磯へ到着。



浦タクシー&レンタカーでヴィッツを借り、土生港へ向けて走りだしました。

淡路島は玉ねぎの一大産地。
いたるところで新玉ねぎの収穫が見られます。



販売所もあちこちに。



神戸淡路鳴門自動車道を軽快に走り、1時間ほどで土生港へ到着しました。



切符売場にこんな貼り紙が。



そんなに切符くわえる人が多いのか?(笑)
釣り客とかの両手ふさがっているついついくわえるのかなあ。

沼島への船を待つ間、港に腰かけてのんびり。
同じようにのんびり浮かんでるクラゲを眺めたりして。

思えば、このメンバーで何度も遊んだりキャンプに行ったりしたけと、子ども抜きは初めてです。
子どもも皆高校生になり、それぞれ部活や校外活動でゴールデンウイークも予定があり、親と行動することも少なくなりました。

子育てが一段落したほっとした気持ちと淋しさと。おだやかな春の海を前におだやかなひとときです。



アカクラゲやわ。
アカクラゲはいわゆる電気クラゲの一種。
一度足に巻き付かれてえらい目にあったことがあります。

巻き付かれた瞬間、火箸を押し付けられたような強烈な痛み。

水ぶくれは2日後に猛烈な痒みとなり、掻きたいのに水ぶくれで掻けずに翌朝皮膚科に行くまで一晩中泣きながら耐えました。

四半世紀たった今でも足にうっすらとケロイド跡が残っています。


いよいよ沼島へ

沼島への船「しまちどり」が到着。



下船する人と入れ替わり乗り込みます。



船上から見た沼島。




10分ほどで沼島へ到着です。



沼島は、淡路島の南に浮かぶ島で、匂玉の形をしています。


沼島には国産みの伝説があるそうです。

古事記では、淡路島はイザナキノミコトイザナミノミコトの産んだもので、この二神が天沼矛(あめのぬぼこ)をもって海をかきまわしてを引き上げたとき、滴り落ちて出来たのがオノコロ島なのだとか。
諸説あるけど、沼島に二神を祭る「おのころ神社」が存在するため沼島とする説もあるそうです


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大興奮! 沼島の春祭り



沼島に着き、海岸沿いを歩いているとだんじりが。



だんじりや!

近づいてみると、だんじりは七夕飾りのような色とりどりの飾りで装飾されています。



沼島八幡神社春祭りでは、中宮、南宮などの5つの区域の5つのだんじりが、順番に海に入っていくそうです。

駆け寄って写真を撮っていると島のおばさんが

「もう、さっき海に入ってしもうたわ」と。

 えーっ? もう終わりなん?

そういえば、沼島のホームページでも、海に入るタイミングは決まってないと書かれていました。

海に入るところが見たかったので、がっかり。
とりあえず、だんじりについていってみよう。

途中、ハッピを着た犬が郵便局の入口で寝ています。



祭りで犬も疲れてるなー。

しばらくすると、だんじりが左折したところにある八幡宮の前まで曳かれてゆきました。



「こうやって八幡さんにお参りして、海に入って、今度は弁天さんにお参りするねんで」

今度は地元のおじさんが教えてくれました。

 え?今からまた海に入りますか?

「入ると思うで」

情報が錯綜しています。
もしかして見れるのかも。

しばらくすると、だんじりは海のほうに駆け出しました。

海に入りそう! でも小さい子どもも乗ってるで。
乗せたまま入るんかな。
おおーっ、入った!!



海に入っては出てを何度か繰り返し、クライマックスを終えたようです。

この後、昼休憩をして弁天さんにお参りするのだとか。

 見れたなー。
 良かったなー、見れて。


だんじりが入った海には大漁幟が。



祭りを見ることができて満足し、私達も鱧鍋へと向かうことにしました。


美味しすぎ!満腹すぎ!の鱧鍋



祭りのクライマックスが行われた海からすぐの階段を登ったところに鱧鍋をお願いしていた民宿・お食事処「あさやま」さんがありました。



鱧鍋に備えてオヤツも我慢したし!
お腹をペコペコ。
食べ尽くすぞ~♪



湯引きは梅肉でいただきます。

鱧のような淡白な味わいの魚だからこそごまかしがきかないもの。

鱧は、関西ではおなじみで、特に天神祭に鱧は欠かせない魚です。

でも、残念ながら、本当に美味しい鱧にはなかなか出会えません。
よくスーパーで並んでいる鱧の湯引きの多くは、一見美味しそうだけど味は抜けてスカスカだったりします。



美味しい~。

濁った味も匂いも一切ない、すっきりしているのにコクがあり、超絶美味しいです。

お刺身と握りはすだちを搾り醤油で。
皮は軽くあぶってあります。




鱧を生で食べるなんて大阪じゃなかなか経験できません。

さっきまで生きていた鱧だそうです。
鮮度がいいからできるんですね。

しかも、漁獲後は水槽ではなく、海で泳がせて生かしているとのこと。

京阪神で鱧と言えば沼島の鱧と言われるくらい有名です。
沼島の海域が良質の鱧を育むのだそうです。

あさやまさんは漁師なので、夕方仕掛けたはえなわを9時頃ひきあげ、自分で獲って自分で調理するのだそう。

メインの鱧鍋の鱧です。

右上が浮き袋、その下が、その下にたくさんあるのが(卵)で、子は雑炊に使うので入れないでね、とのこと。



お鍋の野菜と素麺
新玉ねぎがたっぷり♥
淡路島は手延べ素麺も有名です。



最初に頭と骨回りの身を入れ、野菜を次々と。



次に浮き袋の食べ方をレクチャーしてもらいました。
浮き袋をあみじゃくしに乗せ、



おだしにつけて1~2秒で、噛んで味のなくなったガムのようなビジュアルの浮き袋かくるん!



マカロニみたい! おもしろ~い♪



くにゅくにゅコリコリした食感です。

鱧の身はふっくら甘く、新玉ねぎも甘く、素麺は鱧のダシの出た汁をたっぷり吸って…。



頭にも身がついています。



口デカイ! 歯も鋭い‼
漁で引き上げる時、この歯で傷を負い血だらけになることもあるのだとか。
「食む(はむ)」「咬む(はむ)」から「はも」と呼ばれるようになったという説もあるのだとお店のご主人が話してくださいました。

途中で鱧の天ぷらが。



衣はサクサク、身はフワフワで最高!

しめは雑炊
残しておいた卵を入れて、ご飯を入れて鶏卵でとじて出来上がり。



鱧や野菜の旨味を、余すことなく味わえる雑炊。
美味しくないわけないですね!
子はプチプチして鯛の子に似ています。

鱧の旬は梅雨時から8月で、漁が解禁になったばかりの今は時期的には少し早めなのですが、思ったより脂がのってるとの事てした。

もう無理。
もう食べられません!!
お腹いっぱいで苦しすぎます。
控え目な量に見えたけどとんでもない!
大食らいの私達でも、断腸の思いで素麺を少し残してしまったほどの量でした。



あさやまを後にし、来る途中にあった八幡さんに寄ることに。
船の時間までの腹ごなしがてら、石段を登ります。



石段の途中にある門。



この石段をあがるとお社が。



お社の中。祭りで出払っているらしく無人です。



十二支の方位磁石が天井に。



戻り道。門の向こうに海が。



港へ戻る途中にある弁天さん。
春祭りで八幡さんと共にだんじりが寄る場所です。



さっきだんじりが入った海のそばには全てのだんじりが集まっています。
宴会中は、だんじりも一休みみたい。



港の近くには5~6羽のトンビが旋回していました。



お祭りのご馳走を狙っている?

今回の小旅行の一番の目的、祭り&鱧鍋は満喫したけど、まだしらす明石焼きが残っています。
その様子は後編で~♪

沼島で鱧鍋&祭り 女3人小旅行「前編」はこちら
沼島で鱧鍋&祭り 女3人小旅行「後編」はこちら