おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

肉吸い?肉豆腐?『肉と豆腐の炊いたん』

ソウルフード第3弾


こんにちは、たき子です。

肉吸い”のような、“肉豆腐”のような、そんな『肉と豆腐の炊いたん』は我が家のソウルフード第3弾とも言える料理です。

何年か前、“肉吸い”と呼ばれる料理が話題になっていると知ったとき、それを見て、

「あ、“肉と豆腐の炊いたん”や」

と思いました。

それと前後して知られるようになった“肉豆腐”を見て、やっぱり

「あ、“肉と豆腐の炊いたん”や」

と同じことを思いました(笑)。


肉吸い”と“肉豆腐”の違い

ここで、“肉吸い”と“肉豆腐”についてのおさらいです。

肉吸い”は、大阪千日前のうどん屋「千とせ」が発案した料理です。

簡単に言うと「うどん抜きの肉うどん」なのだそうで、具は牛肉ネギ半熟玉子
お好みで豆腐を入れると「千とせ」のホームページに書かれています。

一方、“肉豆腐”はというと、発祥はわからないのですが、基本の具は豆腐ネギ

具は、ほぼ同じなんですね~。

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次に味つけです。

私は“肉吸い”も“肉豆腐”もお店で食べたことはありませんが、想像するに、

 肉吸い・・・薄味、汁だく
 肉豆腐・・・味が濃い、汁は少ない

という感じなのだと思います。
肉吸い”は関西風のうどんダシですから、飲める位の薄味でしょう。
飲める位というより、飲むんですね、きっと。

だから肉『吸い』なのではないかと思います。
大阪では汁を飲むと言わず『吸う』と言うので。
あれ?
大阪だけじゃないのかな。
すまし汁のことを吸い物って呼びますもんね。

ともあれ、肉吸いはそれ位、薄味ということです。

その点、“肉豆腐”はすき焼きのような濃い味で、具材もすき焼きのように野菜を入れるケースが多いようです。



豆腐割合の高いすき焼きをお椀で食べるというイメージでしょうか。


『肉と豆腐の炊いたん』は?

そこで、我が家のソウルフード『肉と豆腐の炊いたん』ですが、これは薄味のダシで肉と豆腐と野菜などを炊いた煮物です。

味は“肉吸い”で、具は“肉豆腐”というとイメージしてもらいやすいと思います。

肉と豆腐以外の具は、糸こんにゃく半熟玉子えのきたけ菊菜

やっぱりすき焼きみたいですよね。

実際、すき焼きや水炊きなどをして、菊菜とえのきたけが残った時に作ったりするので、似ていても不思議ではないんです。

前置きが長くなりましたが、そんなソウルフード『肉と豆腐の炊いたん』レシピをどうぞ~♪


レシピ『肉と豆腐の炊いたん』



材料》2人分

 牛薄切り肉  200g
 木綿豆腐   1/2丁
 糸こんにゃく 1/2袋
 えのきたけ  1/2株
 卵      2個
 春菊     1/2束

 ダシ汁    600ml
 薄口醤油   大さじ2

作り方

①ダシ汁を沸騰させ、薄口醤油で味付けし、牛肉を入れる。



②強火で再沸騰させるとアクがたくさん出てくるので取り除き、火が通った牛肉はいったん引き上げておく。



③切って下ゆでしておいた糸こんにゃくを入れ、豆腐は味が染みやすいよう手で割って入れる。



④豆腐に火が通ればえのきたけを入れ、卵を落とし入れる。



⑤寸前に菊菜と牛肉を戻し入れ、卵が好みの固さになるまで煮れば完成です。




感じます、親近感

こうやって、出来上がりの写真を見れば、やはり肉豆腐みたいですね。

でも味は(食べたことないから多分ですが)肉吸い

ちなみに、我が家の『肉と豆腐の炊いたん』は、50年以上前から作られている献立です。

母の実家が昔うどん屋を営んでおり、店には出していないけど、その頃から作られていた家庭料理です。

同じうどん屋で生まれた、“肉吸い”と“肉と豆腐の炊いたん”。

大阪の牛肉&ダシ文化から生まれたであろう両者の類似点を思い、「千とせ」に勝手な親近感を抱いてしまうワタクシなのでした。

この他の我が家のソウルフードはこちら

茄子と素麺の炊いたん
冷やし肉うどん