茶摘み体験記 ♦番外編『製茶』♦
茶揉みはタイヘン
茶摘み体験の番外編です。
京都府和束町の茶摘みで摘んできた茶葉を飲めるお茶へ加工しなければなりません。
もらった製茶説明書を見るとこんな一文が。
やばい。今日中に蒸して揉まないと!
けど、帰宅するなり息子が矢つぎばやに
メシまだ?メシ何?メシ何時?
とメシ三段活用でプレッシャーをかけてきます。
とりあえずコレでしのいどき!と和束町へ向かう途中買ったおはぎを与えて急場をしのぎ、大急ぎで夕飯作り。
千石おはぎ。N子ちゃんのおすすめを裏切らない美味しいおはぎでした。
蒸し加減は“甘涼しく”
夕飯作りのかたわら、とりあえず蒸すことに。
洗った茶葉を蒸籠へ入れて蒸すと、
数分で、葉っぱ色→お茶の葉色、に変わりました。
説明書には、“甘涼しい香り”がしてくると、ちょうど良い蒸し加減だと書かれています。
青くさい香りがしたら蒸し方が足りなくて、蒸しすぎると“イモを蒸したような香り”になるのだとか。
何なん? 甘涼しい香りって!
香りにそんなジャンルがあるなんて初耳なんやけど!?
私に甘涼しい香りをかぎ分けられるのか。
うん、青臭くはない…よね。
イモ?イモになったらアカン!
“甘涼しい”かはわからんけど、イモ茶になる前に助け出すことを決心しました。
蒸されて冷ましている途中の茶葉です。
揉み加減は“チクッとするまで”
そうこうしているうちに夕飯も出来上がり、とりあえず先にメシ。
お腹も満たされてところでさあ、揉むぞ~!
と、張り切って揉みはじめたのですが、これが思うより大変な作業。
“両手で揉み、葉の中の水分と成分を揉み出す”
“保温~150℃のホットプレートで混ぜながら乾かす”
これを数回繰り返すとあります。
そして、
“揉んでいて手のひらに茶葉がチクッと当たるようになるまで”
揉むのだそう。
蒸し加減の“甘涼しい香り”といい、手のひらに“チクッとする”あんばいといい。
頃合いがね、めっちゃ分かりづらいねん。
もしや、五感が研ぎ澄まされているか試されてんのか!?
とりあえず、チクッとするまで揉んでは乾かしてを繰り返せということやね。
茶葉が飛ぶ!
ホットプレートを出すのが面倒で、ドライヤーで乾かすことに。
揉んではドライヤーでぶおーっと風を当て、乾いたらまた揉み、またドライヤー。
ホットプレートより楽チンや、と滑り出しは上々だったのです。
ところが、乾いてくるとドライヤーで茶葉が飛びはじめて…。
あ、飛んだ!
拾って!そこのお茶。
飛んでは拾い、飛んでは拾いしながら、手のひらがお茶のエキスで黄疸のような色に染まった頃、
やっとキタ!?
なんか、チクッとしてきたみたい!
ようやく、お茶揉みを終えることができました。
若干揉み足りないような気もするけど、今日はもうムリ。
疲れてるのと晩酌のアルコールとで睡魔が。
このあと、ペーパーをしいたホットプレートの上に広げ、乾かすと完成なのですが、もう一息というところで敗北。
続きは明日にしようと紙の上に広げたまま寝てしまいました。
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これで完成? 飲んでみましょ
翌日仕事から帰り茶葉チェック。
カラカラに乾いているではありませんか。
そりゃそうですよね。ザルに入れたまま放置していたんだから。
最後は自然乾燥で良かったのか?
わからんけど、飲んでみよう。
煎茶は60℃位のお湯で抽出するのだそうです。
沸騰した直後の湯をポットからジャーなんてもってのほかなんやって。
やってました。はい。
知識として知ってはいたんだけど面倒で…。
苦労して製茶したお茶やもん。
今日はちゃんと低温で淹れることにします。
この茶葉の大きさ。
急須に入れてみるとよくわかりますね。
60℃のお湯を注いで待つこと1分。
薄っ。
色も薄いけど味も薄かったです(笑)。
それでも一応お茶の味はしました。
味はともかく、お茶を自分で製茶できるなんて思わなかったので嬉しい♪
ちゃんとした?お茶も飲むことにします。
茶畑を案内してくださった久保見製茶さんの煎茶。新茶です。
この美しい茶葉。
当然ながら私が摘んで揉んだのとは雲泥の差です。
同じように淹れて飲んでみました。
お茶の渋みの中に甘味があって、新茶特有の爽やかな香りが美味しい♥
けど、もっと美味しく飲めるような気がします。
せっかくのお茶の実力、引き出せていないような。
奥が深いお茶ワールド
お茶の木も葉っぱも、そのままでは匂いも見た目も特別感がなく、庭の垣根にできそうなビジュアルなのに、それを加熱して揉んで、飲んでみようと思った紀元前の中国の人の知恵はすごいですよね。
さらに発酵させて紅茶や烏龍茶作るんだから。
以前、台湾のお茶屋さんで烏龍茶を飲み、おいしかったので日本に帰ってから、買って帰った茶葉を教わったように淹れてみたけどあの味は再現できなかったことがありました。
今回買って帰った新茶も、淹れかた次第できっともっと美味しくなるはず。
お茶を淹れる。
そんなシンプルな事ほど難しい。
奥が深すぎて、なかなか極めるなんてできそうにもないけど、この夏は氷出し緑茶なんかも作ったりして、少しはお茶ワールド広げてみようと思います。
【茶摘み体験記①はこちら】
【茶摘み体験記②はこちら】
茶摘み体験の番外編です。
京都府和束町の茶摘みで摘んできた茶葉を飲めるお茶へ加工しなければなりません。
もらった製茶説明書を見るとこんな一文が。
やばい。今日中に蒸して揉まないと!
けど、帰宅するなり息子が矢つぎばやに
メシまだ?メシ何?メシ何時?
とメシ三段活用でプレッシャーをかけてきます。
とりあえずコレでしのいどき!と和束町へ向かう途中買ったおはぎを与えて急場をしのぎ、大急ぎで夕飯作り。
千石おはぎ。N子ちゃんのおすすめを裏切らない美味しいおはぎでした。
蒸し加減は“甘涼しく”
夕飯作りのかたわら、とりあえず蒸すことに。
洗った茶葉を蒸籠へ入れて蒸すと、
数分で、葉っぱ色→お茶の葉色、に変わりました。
説明書には、“甘涼しい香り”がしてくると、ちょうど良い蒸し加減だと書かれています。
青くさい香りがしたら蒸し方が足りなくて、蒸しすぎると“イモを蒸したような香り”になるのだとか。
何なん? 甘涼しい香りって!
香りにそんなジャンルがあるなんて初耳なんやけど!?
私に甘涼しい香りをかぎ分けられるのか。
うん、青臭くはない…よね。
イモ?イモになったらアカン!
“甘涼しい”かはわからんけど、イモ茶になる前に助け出すことを決心しました。
蒸されて冷ましている途中の茶葉です。
揉み加減は“チクッとするまで”
そうこうしているうちに夕飯も出来上がり、とりあえず先にメシ。
お腹も満たされてところでさあ、揉むぞ~!
と、張り切って揉みはじめたのですが、これが思うより大変な作業。
“両手で揉み、葉の中の水分と成分を揉み出す”
“保温~150℃のホットプレートで混ぜながら乾かす”
これを数回繰り返すとあります。
そして、
“揉んでいて手のひらに茶葉がチクッと当たるようになるまで”
揉むのだそう。
蒸し加減の“甘涼しい香り”といい、手のひらに“チクッとする”あんばいといい。
頃合いがね、めっちゃ分かりづらいねん。
もしや、五感が研ぎ澄まされているか試されてんのか!?
とりあえず、チクッとするまで揉んでは乾かしてを繰り返せということやね。
茶葉が飛ぶ!
ホットプレートを出すのが面倒で、ドライヤーで乾かすことに。
揉んではドライヤーでぶおーっと風を当て、乾いたらまた揉み、またドライヤー。
ホットプレートより楽チンや、と滑り出しは上々だったのです。
ところが、乾いてくるとドライヤーで茶葉が飛びはじめて…。
あ、飛んだ!
拾って!そこのお茶。
飛んでは拾い、飛んでは拾いしながら、手のひらがお茶のエキスで黄疸のような色に染まった頃、
やっとキタ!?
なんか、チクッとしてきたみたい!
ようやく、お茶揉みを終えることができました。
若干揉み足りないような気もするけど、今日はもうムリ。
疲れてるのと晩酌のアルコールとで睡魔が。
このあと、ペーパーをしいたホットプレートの上に広げ、乾かすと完成なのですが、もう一息というところで敗北。
続きは明日にしようと紙の上に広げたまま寝てしまいました。
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これで完成? 飲んでみましょ
翌日仕事から帰り茶葉チェック。
カラカラに乾いているではありませんか。
そりゃそうですよね。ザルに入れたまま放置していたんだから。
最後は自然乾燥で良かったのか?
わからんけど、飲んでみよう。
煎茶は60℃位のお湯で抽出するのだそうです。
沸騰した直後の湯をポットからジャーなんてもってのほかなんやって。
やってました。はい。
知識として知ってはいたんだけど面倒で…。
苦労して製茶したお茶やもん。
今日はちゃんと低温で淹れることにします。
この茶葉の大きさ。
急須に入れてみるとよくわかりますね。
60℃のお湯を注いで待つこと1分。
薄っ。
色も薄いけど味も薄かったです(笑)。
それでも一応お茶の味はしました。
味はともかく、お茶を自分で製茶できるなんて思わなかったので嬉しい♪
ちゃんとした?お茶も飲むことにします。
茶畑を案内してくださった久保見製茶さんの煎茶。新茶です。
この美しい茶葉。
当然ながら私が摘んで揉んだのとは雲泥の差です。
同じように淹れて飲んでみました。
お茶の渋みの中に甘味があって、新茶特有の爽やかな香りが美味しい♥
けど、もっと美味しく飲めるような気がします。
せっかくのお茶の実力、引き出せていないような。
奥が深いお茶ワールド
お茶の木も葉っぱも、そのままでは匂いも見た目も特別感がなく、庭の垣根にできそうなビジュアルなのに、それを加熱して揉んで、飲んでみようと思った紀元前の中国の人の知恵はすごいですよね。
さらに発酵させて紅茶や烏龍茶作るんだから。
以前、台湾のお茶屋さんで烏龍茶を飲み、おいしかったので日本に帰ってから、買って帰った茶葉を教わったように淹れてみたけどあの味は再現できなかったことがありました。
今回買って帰った新茶も、淹れかた次第できっともっと美味しくなるはず。
お茶を淹れる。
そんなシンプルな事ほど難しい。
奥が深すぎて、なかなか極めるなんてできそうにもないけど、この夏は氷出し緑茶なんかも作ったりして、少しはお茶ワールド広げてみようと思います。
【茶摘み体験記①はこちら】
【茶摘み体験記②はこちら】