おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

旨味1.5倍『氷水出し緑茶』

残暑に緑茶


こんにちは、たき子です。
残暑お見舞い申し上げます。

残暑厳しすぎです。
朝から部屋の温度計が30度越えしているのを見てしまうと、心も体も残暑に負けそうになる私です。



関東では毎日雨で寒い位なんて信じられない…。

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渋味=お茶の味 ではなかった?

夏のソフトドリンクの代表格といえば麦茶ですが、最近の私はもっぱら緑茶派です。

もともと緑茶は好きでしたが、子どもの頃から安物の玄米茶を熱湯で淹れる、というような飲み方しか知らなかったため、渋みが緑茶の味だと信じていました。

加えて、大手スーパーなどにあるお茶専門店の店頭で配られていた緑茶を試飲して、その化学調味料を溶かしたような味に気分が悪くなったこともありました。

今思い出してみても、あきらかにアミノ酸を添加していたのだと思います。

そんなおかげで、『お茶の旨味=添加物』という図式が私の中で出来上がってしまったんです。



その誤った刷り込みに疑問を感じたのは10年ほど前の事。
京都宇治に出かけた際、茶葉を買って帰ろうと思って立ち寄った製茶屋玉露を試飲させていただきました。
強い“旨味”を感じましたが、その時に私が思ったのはこうです。

 添加物が入ってる…

 こんなお茶の本場の宇治に店を
 構えるお茶専門店で、しかも
 こんな高級な玉露に添加物を
 入れるなんてヒドい。

日本のお茶業界も地に堕ちたねー、なんて悪態をつきながら帰路についたのですが、その時のお茶の味になんとなくひっかかるものがありました。

 あれは本当に添加物の旨味成分
 だったんだろうか…?

一口飲んで添加物だと思い込んだけど、時間がたつにつれ、その時に感じた“旨味”は、大昔飲んだ変な味のお茶のように、不快感が残るような後口の悪い味ではなかったような気がしてきたからです。

もしかして私はお茶の本当の“旨味”を知らずに生きてきたのではないか、もしかして宇治で飲んだあの味がそうだったのではないか。
そんな疑問がフツフツと沸き上がってきたのでした。


50歳を過ぎて初めて知った
お茶の美味しさ

もやもやしたまま時が経つこと10年。
よくも10年もほったらかしていたものだと我ながらあきれますが、実は私が、これが本当のお茶の旨味だと確信したのは今年になってからです。
そう、それは2ヶ月前。



京都府和束町お茶摘み体験に行った後の事です。

茶摘み体験記①はこちら
茶摘み体験記②はこちら

自分で摘んだ無農薬の茶葉を持ち帰って製茶して飲みました。

茶摘み体験記番外編・製茶はこちら

素人がやる手探りの初めての蒸し、茶揉み。
できあがったお茶は薄~いお茶。
けれど、そこに見つけたのは、紛れもなくかすかな旨味

自分で摘んで製茶したんです。添加物など入る余地はありません。この旨味は、本来のお茶の旨味以外の何者でもない。

そうして、本当の味を知らなかった疑り深い私は、生まれて50年以上たって、ようやくお茶の美味しさを知ることになりました。

宇治の製茶屋さん、お茶の味もわからずけなしてごめんなさい。


美味しいお茶を淹れるのは難しい

自作の茶葉は、1杯淹れるためには一掴みしないと抽出できないほど大量の茶葉が必要で、とっくに飲みきってしまいましたが、和束町で出会って買った久保見さんのお茶を今も大切に飲んでいます。

でも、教えてもらった通りに淹れてるつもりでも難しいんですよね。
美味しいお茶を淹れるのって。

数年前の台湾旅行で行ったお茶屋さんで飲んだ烏龍茶が美味しくて、同じ茶葉と茶器を買って帰ったけど、教えてもらった通りに淹れたつもりでも何だかなー、今一つ美味しく淹れられません。



水のせい?
軟水とか硬水とか?

いやいや、水のせいにするのは卑怯ですね。

そこで試してみたのが氷水出し
数年前NHKの「ためしてガッテン」で放送していた方法です。


氷水出しで旨味を増やす

で淹れると、旨味成分(テアニン)と、渋味成分(カテキン)が出るが、氷水で淹れると旨味はアップするのに、渋味はほとんど出ないのだとか。

渋味がない分、旨味を1.5強く感じるのだそうです。

氷水緑茶の淹れかたは簡単。

急須に氷水を入れ、



茶葉を入れます。



5分で出来上がりと言ってたけど、5分じゃ全然出ていません。茶葉も開いていません。
茶葉が開き、程よい旨味が出るのに30分かかりました。



番組では100ccの氷水に対し茶葉が10gも必要だそうなので、茶葉の量が少なかったのかもしれません。

でも、10gの茶葉で100ccの氷水って、どんだけ贅沢なんだか!

そんなに茶葉たくさんはりこめないですよー。
少ない茶葉でも時間をかければ美味しく飲めるのなら、私は30分のほうを採用したいと思います。


氷水を溶かさない方法

難点は、真夏にこれを作ると氷がすぐに溶けてしまう事。
真夏に30分氷水を放置すると、すっかりぬるい水。

渋いわー。

そうです。
この方法、“氷水”が重要なんです。
ただの水じゃあ渋みは出てしまうんです。

でも、急須に氷水を入れた後、冷蔵庫へ入れておけば大丈夫。

もしくは、私はとっておきのこの方法。



じゃーん!
いただきものの、氷が溶けないタンブラー
これがあると百人力です♪

お茶パックに茶葉を入れて、



タンブラーの底に沈め、



氷を入れ、



水を注ぐだけ。



あとは待つこと30分。



旨味たっぷり。

やっとわかりました。
これがお茶の美味しさだったのね♥

“お湯を沸かして70℃に冷まして注いで1分”
のようなテクなしで、美味しい緑茶が飲めますよ~。


カテキンの代わりに出る
 エピガロカテキンで免疫力アップ

ちなみに、氷水出しでは、さっき書いたように「カテキン」は殆どでません。
そう、抗酸化作用が高いと昨今話題の、あのカテキンです。

美味しいだけで栄養捨てるのは、もったいないやん。

いえいえ、大丈夫。
ためしてガッテンによると、カテキンの代わりに「エピガロカテキン」という聞きなれない成分が出るらしいんです。
このエピガロカテキンっていうのは免疫力アップしてくれるスゴいやつらしい。


カフェインレス、
 しかも酸化しにくい


しかもしかも、カフェインが殆ど出ないので、子供でも飲めるし寝る前に飲んでも寝られなくならないし、メリットが多いんです。

もう一つ、ガッテンでは言ってなかったようにおもいますが、私が思う氷水緑茶のメリット。
それは、酸化しにくいこと。

多くの方が経験していると思いますが、お湯だしのお茶は2時間ほど経つと緑色から黄色に変わります。
これは、カテキンが酸化してタンニンという成分に変化するからなのですが、こうなったお茶はもう飲まないほうがいいですよね。

昔から“宵越しのお茶は飲むな”と言われているように、あまり体によろしくないそうです。

水筒に入れて持ち歩くお茶には緑茶を使わず麦茶を使うのは、こうした理由も大きいのではないかと思います。



でも、この氷水出し緑茶は、お湯だしのようには酸化しないので、マイボトルで持ち歩けるんです♪


氷水出しの出がらしに茶葉に
 お湯を注げばカテキンも採れる

しかも、氷水で何杯か飲んで旨味を楽しみ、かつエピガロカテキンを摂取したあと、最後にお湯を淹れるとカテキンが出てきて、カテキンの栄養も余すことなく採れるそうです。



毎日のように緑茶を飲んでいたのに、本当のお茶の味を50年以上知らなかったなんてうっかりしすぎ。

時々思います。
50年も生きてて知らない事っていっぱいあるなって。

お茶の旨味なんて感じたことないという方、氷水出し緑茶で旨味体験してみませんか?
そんな人いないか~。
そんな残念な大人、私ぐらいでしょうか、やっぱり…?