おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

おばちゃん一人旅2017⑤3日目前編『四万十川に最接近』

おばちゃん一人旅2017④の続き


朝から雨です


こんにちは、たき子です。

おばちゃんひとり旅3日目の朝です。

早朝、潮騒とは違う音を耳にしたような気がしたものの、まだまどろみの中。
うつらうつらと朝寝を楽しんでいた私の耳に飛び込んできたのが

 パタパタパタッ

明らかに異質な音にガバッと飛び起き、窓を開けると大粒の雨。

 まじかー

朝の海は他のどの時間より色鮮やか。
朝の海を見ながら露天風呂に入るのを楽しみにしていたのに雨とは。

南の海上でのろのろしている台風の影響が届くのは、まだ先だと思っていました。
残念ですがお天気には勝てません。
とりあえず、ホテルのレストランで朝食を食べに行きました。

 

アジの開きには、小さな固形燃料と、焼き網がついています。



朝食後、雨も小降りになっていたので朝風呂に。

お湯につかっていると雨もやみ、時間ぎりぎりまでせっかくの温泉を漫喫しました。


南予に行くか?


さあ、今日は今回の旅行で絶対行っておきたかった2ヵ所のうちの一つに行きます!

その一つとは愛媛県にある「下灘駅」。

NHKのテレビ“ドキュメント72時間”をたまたま見ていて、その何もない駅に惹かれました。

 ここへ行きたい

一緒にみていた息子が、
「ここ、“リバース”に出てきた駅やん」と。

ちょうどその時期放送されていたドラマ“リバース”で、藤原竜也が訪れた駅がこんなんだったような。

 ロケ地か。
 人が多いかもなあ。

自分だってミーハーなくせに、自分のことは棚にあげ、人が多いのは興ざめやなぁ、などと危ぶみながらも、とにかく行ってみようと思ったんですね。

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この他にも行きたい場所は南予
南予とは、宇和津などの愛媛県南部です。
刺身を食べらない私が、海以外とりたてて見どころの少ないこの場所に来たかった理由は、この本です。


宮本輝著『地の星』。
流転の海」シリーズの第2部。

流転の海シリーズは、宮本輝氏の自伝的大河小説で、1982年から35年間に8部が発売されており、現在も最終となる9部が連載中です。

宮本輝さんのライフワークともいえる小説で、主人公の松坂熊吾(宮本輝氏の父がモデル)の生まれ故郷が南予一本松であり、第2部「地の星」では、城辺御荘など、南予地方がたくさん出てくるんです。

南予はあきらめ下灘へ

機会があれば“聖地巡礼”してみたいと思っていたのですが、ここも電車での交通手段かなく、なかなかハードルが高い場所です。

地図で見ると、足摺岬の入口である中村からはあと一息ですが、それでも電車で20km+バス10kmあります。
それに、たとえ苦労して行ったとしても、小説に出てくる場所を特定するのは難しいと思われます。

小説の設定自体が昭和20年代だからです。

それでもいい、空気を感じるだけでもかまわないというほどの熱いファンでもありません。

それに、とうとう台風5号の足音が聞こえてきました。
もたもたして、肝心の下灘駅に行くのに支障が出ては泣くに泣けません。

悩んだ末、南予は断念。
3日目は下灘駅に直行することにしました。

直行といっても、足摺岬から中村駅中村駅から若井北宇和島下灘と、乗り継ぎ8時間ほどかかるのですが。




足摺岬を出立

小雨降る中、バスで足摺岬を出発しました。



途中の漁港。窓ガラスに雨粒が。
こういった、何でもない漁港大好きです。

佐賀公園駅土佐佐賀駅の間で見える鹿島
こんもりした姿が愛嬌たっぷり。



土佐の海とお別れし、若井駅に到着。
ここから下灘まではJRです。




近くて遠い四万十川

若井駅でJRが来るのを30分待ちます。
肉眼では見えないけど、マップで見るとすぐそばに四万十川が。



目の前にある田んぼを越え、土手を登れば四万十川
30分の乗り換え時間にじゅうぶん往復できそう近さです。

四万十川を間近で見たい誘惑が。

けど、線路の向こう側に出ても土手があり、回りこまないとたどり着けそうにありません。
しかも小雨は降りやまない。

電車に乗り遅れる危険を犯す決断はできないまま、仕方なく、見えない四万十川に思いを馳せながら、中村駅で買った駅弁を食べました。



特産の鯛めし弁当の向こうに線路、その向こうは田んぼ、田んぼの向こうの土手を越えると四万十川があるはず。
直線距離ではすぐそこなのに。


下灘駅にGO!

若井駅からは、ひたすら山です。
線路のすぐ脇に、さっきは見えなかった四万十川が流れています。



しばらくの間、四万十川が旅のお伴。



松丸駅に停車。
ここの駅舎内には、「森の国ぽっぽ温泉」という、温泉に入れる施設があるらしいです。



足湯は無料なんですね!
駅舎内で温泉に入れるなんて珍しいなあ。



北宇和島に着いた頃には雨も止んでおり、さあ、もう一息で海に一番近い駅「下灘駅」!

下灘駅の様子は明日また♥




おばちゃん一人旅2017⑥『海に一番近い駅・下灘』に続く


その他の“おばちゃん一人旅2017”はこちら

①たこ焼きの明石~佐用ひまわり畑
②夕陽の瀬戸大橋~うどん高松
③高松~吉野川の徳島
④足摺岬で露天風呂
⑦憧れの道後温泉本館
⑧一年に2日しか入れない島・津嶋
番外編『四国っておもろ~い!』