おばちゃんDays

調理師たき子によるオオサカのおばちゃんブログ

漫画 海街Diaryレシピ②『梅の甘露煮』

青梅で極うまスイーツ

初夏シリーズの第2弾梅仕事

先日の梅酒に続き、パート2は『梅の甘露煮』です。

初夏の梅仕事パート①『梅酒』はこちら

漫画『海街Diary(吉田秋生著)』では、大船のおばちゃん伝授の梅の甘露煮を作るすず佳乃の様子が描かれています。

また、海街Diaryの関連本「すずちゃんの海街レシピ」の中では、梅の甘露煮の作り方も紹介されています。

梅干や梅酒もいいけど作ってすぐには食べられませんが、この甘露煮なら作ってすぐに食べられます。

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みをつくし料理帖でも登場

これを作った前日に、ちょうどNHKの土曜時代ドラマ『みをつくし料理帖』で、土用の「う尽くし」御膳料理のデザートとして、この『梅の甘露煮』(ドラマの中では梅の甘煮)を黒木華さん演じるお澪ちゃんが作っていました。

みをつくし料理帖では、毎週ドラマの最後にある「澪の献立帖」で、その日放送された料理の中から一品レシピが公開されます。

ラマで重要な役割を果たしていた梅の甘煮を作らないかと思って見ていたのですが、残念ながらレシピが公開されたのは卯の花でした。

みをつくし料理帖の中でも、食欲のない怪我人がこれなら食べられると言っていた梅の甘煮。
みをつくしではなく海街のレシピで梅の甘露煮をどうぞ~♪


レシピ 
 海街Diary風『梅の甘露煮』




材料

 青梅 500g
 砂糖 400g


作り方

①保存容器を煮沸消毒しておく。



取り出し用のトング等も一緒に煮沸し、清潔な布巾の上で乾かしておきます。


②梅は優しく洗い、つまようじでヘタをとる。



③煮沸消毒した針で穴をあける。
一個につき20箇所位。皮を破れにくくするためだそうです。



④保存容器に梅を入れ水を張り、時々水を変えながら一晩置いてアクを抜く。




⑤ホウロウの鍋に梅と水を入れ弱火にかける。
50℃位になり、梅が浮き始めたら水を味見し、水にアク(渋み)が出るまで煮る。
渋みが出てきたら、そっと湯を捨て水を替えて、渋みが少なくなるまでこの作業を4~5回繰り返す。
沸騰は厳禁です。
ほぼ渋みがなくなれば、水でさらします。



⑥梅がかぶる位の水と砂糖を入れ火にかける。



⑦キッチンペーパーで落し蓋をし、弱火で沸騰させないように15分ほど煮る。



⑧出来あがった状態です。
人肌位まで冷めたら、煮沸消毒しておいた瓶に梅の実をそっと入れます。



残ったシロップはお好みで煮詰め、荒熱が取れたら梅の実を入れておいた瓶に注ぎ入れます。
半分位まで煮詰めたら、ちょうど瓶に入れた時に梅の実にかぶる位の量になりました。



ポイント

・なるべく底が広い鍋で、梅が重ならないようにしたほうが皮が破れにくいです。

・鍋はホウロウを使って下さい。

・火にかけるときは、弱火でゆっくり煮ます。


アク抜きは侮らないで

実は、今年梅の甘露煮を作るのは二度目。

一度目は食べてみると梅の実もシロップも渋みが強く残念な出来だったんです。

使ったのは南高梅。
アクが少ないから大丈夫だろうと、アク抜きをいい加減にしたのが原因です。

前の晩から水につけておかなかったし、水で下煮する時もアクが水に溶け出ているか確かめたりせずに、単に50度になったら水を捨てていました。

しかも、一度はうっかり沸騰させてしまったし(泣)。



それがこれ。
一見いい感じに見えるけど、食べると渋いんです。
実もシロップも渋い…。

で、今回はリベンジです。
同じく南高梅を使っています。
失敗を踏まえ、ちゃんとアクが抜けているか慎重に確かめて作りました。

保存は冷蔵庫で3ヶ月位。
そのまま食べてもいいし、アイスに添えても。
シロップは水や炭酸で割ると、クエン酸たっぷり、夏バテに効く梅ドリンクが楽しめます。
 
手間はかかるけど、無精せず丁寧に作れば難しくはない梅の甘露煮。
アク抜きを怠った我が家の冷蔵庫は、失敗作と成功した両方の甘露煮の瓶だらけ。

失敗したほうの甘露煮とシロップは、早めに消費すべく晩酌の焼酎にせっせと投入。
自分の大雑把さを知ることとなるほろ苦い梅焼酎です。

この他の海街Diaryレシピはこちら

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